ベーカリーで特別なフィーカの時間

北欧最大の地、スウェーデン。医療や福祉が手厚いこの国は、広大な自然に対して人口は少なく、のんびりとした時の流れが詩的に広がる。そこに住む人々は「フィーカ」と呼ばれる休憩時間を大切にしている。


首都ストックホルムにはベーカリーが立ち並び、その中には100年以上前から続く老舗ベーカリーもある。スウェーデン発祥の「カネルブッレ」は、馴染みの深い名前でいうと、シナモンロールのことで、フィーカには欠かせぬおやつだ。本場のシナモンロールの秘密はスパイスに宿り、毎年10月4日の「カネルブッレの日」には町中が芳醇な香りに包まれる。


今回は、出張でスウェーデンに行くこととなった。そこには、普段耳にすることのない言葉たちやゆったりとしたスウェーデンの文化があった。しばらく戸惑いや焦燥感に駆られていたが、今では妙に心地よく感じる。


さて、そろそろ今日のフィーカの時間だ。カネルブッレと紅茶が私の前に広がり、部屋の中が香りで満たされる。


特別で贅沢なひとときが始まる。